こんにちは、入社2年目の黄金井です。
2回目の記事になります。 今回は新人の頃に感動した出来事について綴ります。
皆さんは薬局で薬を貰う際、薬剤師さん個人のことをどのくらい覚えていますか?
そしてその薬剤師さんについて印象に残っていることはありますか?
恥ずかしながら、私は薬剤師に薬を貰った、という印象はあっても 個々の薬剤師のことまでは覚えてなかったりします。 ましてや、いち薬剤師の名前まで意識したこともありませんでした。
そんな私がある日、体験した出来事です。
入社して半年くらいだったでしょうか、まだ右も左も分からない私が疑義照会の必要な監査にあたりました。
とはいえ、大そうな処方でもなくたった1剤の処方。
新規処方で泌尿器関連の漢方が食後で出ていたというもの。
ただ、それだけの処方でした。
今なら何も迷うことなく対処できる出来る処方なのですが、
その時は疑義も不慣れでそうとう焦ったのを覚えています。
折しも混雑しており、監査を始めた時には既にかなりの時間が経過していました。
ですからまずはお詫びと、患者さんに疑義で時間がかかることを お伝えしました。
そして疑義を行いましたが、処方元の医療機関も取り込んでいるようで
いたずらに時間は経過するばかり。
その間も患者さんに連絡をしたりと、私なりに懸命に待合室と調剤室を
みっともないくらい行き来していました。
幸い患者さんは怒ることもなく、笑って対応してくれたのですが、
心の中ではスムーズに対応できなかった申し訳なさで一杯でした。
それから1週間ほど経過した頃、私宛に電話がかかってきました。
薬剤師になってから、幾度となく患者さんの電話を取ってきましたが、
名指しでかかってきたことは初めてのこと。
恐々と電話に出てみると、私が疑義したその患者さんからでした。
”一生懸命対応してくれてありがとう”、というお礼の内容を頂いたのです。
正直驚きました。 薬剤師の名前を憶えていてくれて、なおかつ時間がたって
お礼の電話をくれるとは想像もしていませんでしたから。
少なくとも私はその患者さんにとって、ただの薬剤師という一括りの存在ではなく、
『薬剤師の黄金井』だったんですね。
この時、仕事の重さや責任を感じるのと同時にとても感動したのを覚えています。
本当に薬剤師になって良かったと。
患者さんと職業だけでなく、人としても繋がったような感覚でした。
あまり大した出来事ではないかもしれませんが、私にとっては個人名を覚えていてくれた事が嬉しく、今でも仕事を続ける うえでの強いモチベーションになっています。
以上、新人の頃に体験した感動した出来事でした!